歯科衛生士の資格は難関といえる国家資格ですが、取得して歯科衛生士として働き始めたとしてもそこまで給料は高くないというのが実情です。そのため、転職や起業をしたいと考えている人も少なくないことと思います。
そういった人はホワイトニングサロンを開業するのがおすすめです。この記事ではホワイトニングサロンを開業するメリットや、どのようにしてホワイトニングサロンを始めたらよいのかを解説していきます。
ホワイトニングサロンの概要
そもそもホワイトニングサロンとは具体的にどういったものなのでしょうか。まずはホワイトニングサロンの概要について確認していきましょう。
ホワイトニングサロンというのは、歯を白くすることができる「ホワイトニングサービス」を専門としているサロンのことです。歯の施術を行っているので歯科医院と同じく医療機関なのではないかと思うかもしれませんが、実はホワイトニングサロンは医療機関ではありません。
そうした背景から、ホワイトニングサロンの場合は歯科医師が施術しなければならないという決まりはなく、利用者が自ら専用の機器などを使って施術を行う形態である「セルフホワイトニングサロン」というものも存在します。つまり、開業できるサロンのスタイルには大きく分けてセルフのサロンとそうではないサロンの2種類があるというわけです。
ホワイトニングサロンを開業するメリット
歯科衛生士の方がホワイトニングサロンを開業する場合、おもなメリットは以下のような点になります。
競合との差別化
ホワイトニングサロンは医療機関ではないので、セルフホワイトニングサロンの場合は歯科衛生士などが在籍していないようなケースもとても多いです。そういったなかで歯科衛生士が開業しており、在籍もしているとなれば、他店とはっきりとした差別化ができるわけです。
顧客の目線で考えると、やはり医療従事者が在籍していないサロンより、在籍しているサロンのほうが安心できるような気がしますよね。その点は、歯科衛生士がホワイトニングサロンを開業する際のメリットとして非常に大きいものだといえるでしょう。
時間の融通が利く
歯科衛生士として働いていると、勤務する時間は基本的に固定になっているか、もしくはシフト制となっていることがほとんどなので、なかなか自分の都合に合わせて勤務時間を変えたりするのは難しいですよね。結婚や出産といった大きなライフイベントの際に、その部分の大変さを感じて、結果として退職という選択をする人も少なくありません。
その点、自分でホワイトニングサロンを開業すれば、経営者として勤務時間や休日などを自分で決めることができるようになります。子育てをしながらでも問題なく働いていくこともできるようになることが見込めるため、プライベートと仕事の両立を目指している人にも、ホワイトニングサロンの開業はおすすめです。
収入アップも可能
歯科衛生士の年収はおよそ300万円~400万円といわれており、それ以上の収入を得たかったとしても、自分では昇給やボーナスなどの内容を決めることは当然ながらできません。しかし、ホワイトニングサロンを開業して経営者になれば、そうした収入の部分についても自分で決められるようになるため、やり方によっては大幅な収入アップも可能です。
ホワイトニングサロンの開業にはそこまで莫大な費用がかかるわけではないというのも大きなポイントだといえるでしょう。比較的低いコストで開業できるのにもかかわらず、月に100万円以上の利益を出しているサロンも存在するので、チャレンジする価値は大いにあります。
資格や技術が必要ない
なにか新しく事業を始めるとなった場合、種類によっては特別な資格や技術が必要となることも多いですが、ホワイトニングサロンの場合、開業するのに資格や技術は必要ありません。必要となるのはサロンを売り込んでいくための営業力や、顧客への接客力などなので、重要なのはコミュニケーション力です。
とはいえ、これまでに歯科衛生士として勤務してきている人であれば、コミュニケーション力はしっかりと培われているはずなので、それほど心配はいらないでしょう。加えて人的ネットワークや人脈もある程度持っていれば、サロンの経営が初めてだったとしても成功する可能性は十分にあります。
ホワイトニングサロンの始め方
歯科衛生士がホワイトニングサロンを開業するメリットが分かっていただけたかと思うので、ここからはホワイトニングサロンの始め方について解説していきます。
フランチャイズ加盟の検討
完全に個人でゼロから開業するのも悪くはありませんが、未経験の場合などはフランチャイズに加盟する形で開業するのがおすすめです。フランチャイズであれば、すでに人気が確立された店舗の看板や商標などを使用できるほか、接客や集客に関するサポートが受けられるなどの恩恵があります。
よりリスクが少ない形で開業したいのなら、フランチャイズに加盟するのがとても賢い選択だといえるでしょう。優れたフランチャイズを選ぶことができれば、理想とするような形での開業が実現できるはずです。
開業場所の選定
どういった場所に開業するのかというのも、もちろん自分で決めなければいけません。ホワイトニングサロンの場合、マンションの一室などでも開業することができるので、選択肢の幅はかなり広くなっています。
ホワイトニングマシンは何台設置するのか、どれくらいの人数のスタッフを雇うのかといったことを考慮しながら、最適だと思える物件を探しましょう。立地も非常に重要になってくるので、ターゲットとなる層を意識しつつ、立地面から見てもよいと思える物件を選ぶようにしてみてください。
開業届の提出
歯科衛生士がホワイトニングサロンを開業して個人事業主になるにあたっては、複雑な手続きをいくつもこなさなければいけないのではないかと思っている人もいるかもしれません。しかし、意外にも手続きはそれほど大変ではなく、開業届を提出するだけで個人事業主になることができます。
フランチャイズに加盟する場合であってもあまり変わらず、追加で「個人事業の開業・廃業届出書」を税務署に提出する必要があるくらいです。手続きに関しても、それほど心配することはありません。
開業資金の用意
ホワイトニングサロンの開業をするためには、まず初期費用として以下のようなものが必要になってきます。
・物件契約費
・内装関連費
・加盟金・保証金
・ホワイトニングマシン購入費
・ホワイトニングジェル等、消耗品費
・研修受講費
・広告宣伝費
さらに、経営を続けていくなかでかかってくるランニングコストとしては、以下のようなものが挙げられます。
・賃料
・人件費
・ホワイトニングジェル等、消耗品費
・売上ロイヤリティ
そのため、開業したいと考えているであれば、初期費用と併せてランニングコスト3~5か月分を用意しておくと安心だといえるでしょう。こうした費用については、開業支援・コンサルに相談すると無駄なく抑えられる提案をしてもらえる場合があるため、ぜひ相談してみてください。
まとめ
歯科衛生士の企業にホワイトニングサロンがおすすめな理由と、ホワイトニングサロンの始め方について解説しました。歯科衛生士として今後のキャリアについて少し悩んでいたり、給料アップやプライベートとの両立を希望しているなら、ぜひホワイトニングサロンの開業を検討してみてください。
開業をしてみようと決意が固まった、もしくは開業への興味が湧いたといった場合は、開業支援・コンサルに一度相談してみるのがおすすめです。話してみることで、将来のビジョンがはっきりと見えてくるようになるかもしれませんよ。